1月6日(水曜日)
祐一さんが帰ってきた。
帰ってきたというのは変かもしれない。
しかし、それは7年前まで祐一さんがこの家、水瀬家に馴染んでいたことを意味する。
今思えば、休みの間だけだったというにも関わらず、祐一さんの存在は大きかった。
それは夫の残してくれたこの家が広すぎる、ということが少なからずあっただろう。
子供は少なくても3人以上と考えて建てただけに、名雪と二人きりは非常に寂しいものだった。
夫を失った時は、その寂しさと将来の展望を思って、わたしは少し引きこもりがちになってしまった。
そんなわたしを見かねたのだろう。
姉は祐一さんをわたしに預けたのだ。
『休みくらい子育てを忘れて旅行したいから』
というもっともらしい言い訳をしながら。
次の休みからは、建前が本音になっていたような気もするが、わたしは家族が増えるようで、嬉しかったから気にもならなかった。
それに、祐一さん自身も存在感があった。
同い年のせいか、いつも名雪と楽しそうに走り回っていた。
普段はおとなしい名雪も、祐一さんがいる時は賑やかだった。
わたしはそんな二人を見て色々と勇気づけられたものだ。
あのとき、祐一さんがいてくれなかったら、きっとわたしは寂しさに負けていたことだろう。
今のわたしがあるのも、姉と祐一さんおかげだ。
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