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 窓からそっと外を覗き見る。
 沈みゆく夕日に照らされて、ひとりの男が立っていた。
 薄くなった頭に、人の良さそうな穏和な表情。
 そして、なぜか白衣…。
「お前を追ってるのって、あの医者みたいなおやじか?」
「…そうだよ」
 じっと息を潜めながら、絞り出すように呟く。
「俺にはただのおやじにしか見えないが…」
「人は見かけで判断したらダメだよ…」
「…まぁ、そうだけど」
 確かに、白衣姿というのがそこはかとなく怪しい雰囲気を醸し出しているといえなくもないかもしれない…。
 やがて、一通り辺りを見回した白衣姿のおやじは、さすがに諦めたのかそのまま来た道を引き返していった。
それを確認してから、ふたり揃って店を出る。
「うぐぅ…怖かったよ〜」
 …そうか?
「しかし、あのおやじ、どうして白衣なんか着てたんだ?」
「たぶん、薬屋さんだからだよ」
「……」
「……」
「…どうして、薬屋がおまえを追いかけて来るんだ?」
「…それは」
 言いづらそうに、俯いてもじもじしている。
「えっと…」
「イチジク浣腸があって…たくさん注文したところまではよかったんだけど…」
 何となく、話の雲行きが様々な意味で怪しくなってきたような気がする…。
「お金を払おうと思ったら、財布がなくて…それで走って逃げちゃったんだよ…」
「……」
「……」
「…もしかして、お前が一方的に悪いんじゃないのか?」
「うぐぅ…仕方なかったんだよ〜」
「どう仕方なかったんだ?」
「話せば長くなるんだけど…」
「どうせ時間はあるから、気にするな」
「複雑な話なんだけど…」
「大丈夫だ」
「実は…すごくお腹が張ってたんだよ〜」
「それで?」
「それだけ」
「……」
 全然長くなかった。
 しかも、複雑でもなかった。
「やっぱりお前が悪いんじゃないかっ!」
「うぐぅ…」
「悪人っ! 偽善者っ! 便秘! 変態! マゾ! 浣腸フェチ! スカトロ! アナル愛肛家!」
「ひどいよぉ〜、そこまで言わなくても…」
 拗ねたように、俯いてしまう。
「だって…ホントにお金なかったんだもん…それで…つい…」
 聞き取れないくらい、声が小さくなっていく。
 一応は、反省しているようだった。
「それに、後でちゃんとお金払うもんっ!」
「本当か?」
「ホントだもん」
「…まぁ、それだったらいいけど」
「うんっ!」
 もちろんよくはないだろうけど、ちゃんとお金払って謝ったら許してくれるだろ…。
「あ、そうだ」
 ぽんと手袋を合わせて、今まで大切そうに抱えていた茶色の紙袋を取り出す。
「ね、キミも入れる?」
「…やっぱり、事情を説明して、返した方がいいんじゃないか?」
「んっ…(はぁと)冷たいね」
「公衆の面前で使うなっ!」
「うぐぅ…」
 どうやら公衆の面前で尻を出す恥辱よりも便秘による腹の張りの方が辛いらしい。
「うぐぅ…じゃないっ!」
「もう浣腸あげないもんっ」
「クセになるぞ」
「…うぐ」
入れる前に濡らしておこうと2個目のイチジク浣腸の先っちょをくわえたまま、動きがとまる。
「ボク、そんなの気にしないもん」
「だったら見ててやるから全部残さず入れてみろ」
「うぐぅ…いじわるぅ…(でも何だか燃える)」
 とりあえず、いぢめると面白いということが分かった。
「うぐぅ…」
「とにかく、やっぱり金はちゃんと払った方がいいぞ」
「お金持ってるときにちゃんとまとめて払うもん」
「…まぁ、それならいいか」
「うんっ。約束だよっ」
 さっきの拗ねた表情から一転、満面の笑顔だった……と思ったがいきなり猛烈な便意が襲いかかってきたのか青ざめる。
 どうやら経験が浅く、浣腸の量と便意のタイミングと自分の限界の見極めができていないらしい。
「う…ぐぅ…」
 キュロットスカートの尻が膨らみ、恍惚の表情を浮かべた。
 スカートの裾からころころと固い便が転がり落ち、雪を溶かしながらめり込んで見ていてとてもおもしろい。
 便秘は長期間にわたっていたため相当の硬度のようだ。
 (中略)
「はいっ。ボクからのおすそわけだよっ」
「俺はいらない」
「すっごくきもちいいのに…」
 残念そうに袋の中にしまう。


「…なぁ」
「うぐ?」
イチジク浣腸を手にしたまま返事をして、俺の顔を見る。
「今日はやけにたくさん持ってないか?」
 俺が見ているだけでも、すでに3個を腹の中に納めたはずだ。
「うん。今日はたくさん買ったんだよ」
「…買ってないだろ」
「キミも入れる?」
「いや、遠慮しとく」
「じゃあ、ボクが入れるね」
そう言って、4個目のイチジク浣腸を尻から注入する。
「よく入るな…」
「うぐ、うぐ、大丈夫」
4つ目のイチジク浣腸を注入し終わり、5つ目に取りかかろうとしている。
「浣腸は入るところが違うから」
確かに食い物とは入るところが違うとしても、さっきからイチジク浣腸ばかり入れてるんだから入ってる場所は一緒だと思うが…。
「…あっ!」
「どうした?」
「…うぐぅ、お腹痛い」
どうやら、浣腸への興味が強いというだけで、普通の直腸を持っているようだった。
「大丈夫か?」
「うぐぅ…大丈夫…」
「結局、何個入れたんだ?」
「うぐぅ…6個…」
「入れ過ぎだ!」
結局、あゆの体調が回復するまで、この寒い中でしばらく休憩することになった。
……。
………。
少しの間休息をとっていると、あゆの体調も回復したようだった。
「もう大丈夫だよっ」
そう言っているが、少女の顔には冷や汗が浮かんでいる。
それと共に倒錯的な笑みが浮かんでいた。
 口での奉仕を受けている。
 昨日の浣腸少女からだ。
 慣れていないのか顔は青ざめている。
 だが、素質があるのか絶妙の舌使いで俺は上り詰めてゆく。
 そして……。
「うぐっ」
 股間で悲鳴、というか情けない声があがり、俺は現実に引き戻される。
「うぐぅ…苦いよぉ」
 どうやらまともに顔からひっかぶったらしい。そして少し口にも入ったようだ。
 顔についた白濁液をぬぐいながら、粘つく口元をさすっている。
「うぐぅ…生暖かいよぉ」
「うぐぅ…どろどろぉ」
 その時。
 ごろごろごろ……。
 腹から雷鳴が轟く。
「……」
「…えっと…トイレっ」
 俺の手を掴んで、一目散に走り出す。
「またかっ? またなのかっ?」
「説明はあと〜っ! とにかく走ってっ!」
「どうして俺までっ」
「見られると興奮するんだよっ」
 いつの間にか、すっかりご主人様にされていた。
「また便秘なのか?」
「ううん、でもどれ位ガマンできるか見極めたかったんだよっ!」
「…お前、さてはチャレンジャーだろ」

(中略)

「早速盗品の確認か」
「…人聞き悪いよ」
「事実だろ」
「いつかまとめてお金払うよ」
「それ以前に、もうあの界隈に近づけないんじゃないか、お前は…」
「大丈夫だよ」
 根拠もなく言い切って、紙袋を開ける。
「それで、今日は何を盗ってきたんだ?」
 あゆの手にある包み紙をのぞき込みながら訊ねる。
「浣腸っ」
 心底嬉しそうに袋を掲げる。
「また浣腸か?」
「違うよっ」
「どこが?」
「昨日はディスポーザブルのイルリガートルだったけど、今日はイチジクっ」
「一緒だっ!」
「どっちでもいいから、早く入れよっ」
 もはや少女の目には、ポリ容器に入った冷たいグリセリン水溶液しか見えていなかった。
 ごそごそと袋に手を入れて、イチジク浣腸をつまみ出す。
「はい、お裾分け」
 にこっと笑顔で俺の方に差し出す。
「…これを入れたら、変態扱いするだろ」
「大丈夫」
「どうして?」
「ご主人様も奴隷も一緒だよ」
 それはまぁ、変態と言う括りでは一理あるかもしれない。
「いらないって」
 少女は仕方なくひとりで尻に注入する。
「やっぱり、浣腸はイチジクに限るよねっ」
「そうだな…」
 本当に幸せそうにグリセリン水溶液を貪っている女の子。
 もう、チムポ以外突っ込む気になれない。